定年モンキー

定年退職後の生活についてのありのままの雑記

京都 大徳寺・大仙院

 令和3年某日。
 妻方のご親戚の墓参りのため、京都大徳寺を訪れた。寺の名前だけは聞いたことがあったが、訪れるのは初めてのことで、高名な禅宗寺院であること(事後的に知った)を始め何らの予備知識もなし。
 境内には、大きな山門や仏殿等があるほか、多くの塔頭が立ち並んでいました。墓参したのも、それら塔頭の一つの墓地。

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 墓参を終え、折角の機会なので、境内を散策することに。本当に予備知識が無い状態なので、あてもなく奥部へと歩を進めていきます。
 そうしたところ、最初に目を引いたのが、ある塔頭の門前にあった「石田光成公御墓地」との石碑でした。帰宅してから調べたところ、「三玄院」という塔頭で、光成が建立したとのこと。残念ながら、「拝観謝絶」との掲示があり、光成の墓を目にすることは叶わなかった。
 この後に、やはり塔頭の一つである「大仙院」を拝観した際、案内の方から教えていただいたが、大徳寺の各塔頭には、光成以外にも、高名な武将等の墓が多いとのことだった。

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 三玄院前を後にして、さらに境内を奥の方へ歩を進めていくと、塔頭の「大仙院」前に行きつき、拝観可能とのことなので、拝観させていただくことに。  

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  当日は、法事で訪れている方以外に観光客もなく、係の方が院内を案内していただいたが、大仙院が、枯山水庭園で高名であること、千利休や沢庵和尚ゆかりであること等、少し恥ずかしながら、初めて知ることばかりだった。特に、庭園の石庭については、いつもは何も分からずに何らの感銘もなく眺めるだけでしたが、その設計制作の趣旨・意図等の説明を受け、少しながらも関心をもって鑑賞することができた。

 拝観を終え、受付において、院内にも展示してあった掛軸の揮毫を記した「壇越歌」(だんのつか)という色紙を購入。
 そのとき、偶然にも、法事を終えたばかりの有名な尾崎宗園住職が居合わせ(実は、その時点では有名な住職ともつゆ知らず、帰宅後に後付けで、テレビ出演等も多く、有名な方と知ったもの。)、色紙の裏面に、その場で特に揮毫していただけた。「人生 常にこれから」「ヤレヤレと思うな」とのお言葉は、定年して数年の自身の身にかんがみ、染み渡るお言葉であり、明日からの人生に良いきっかけをいただいた。ありがとう。 

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 さて、墓参・拝観を終え、門前にあった精進料理の「大徳寺 一久」で昼食。

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 案内されたのは、下の写真のような個室の座敷でした。有名な大徳寺納豆も一粒いただきましたが、結構、塩辛い。しかし、お店の方の話によると、特に塩分が多いわけではないとのこと。

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 京都訪問の際は、常ですが、帰路に伏見の黄桜に立ち寄って、クラフトビールを土産に帰宅した。 

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久しぶりのブログ更新(まずは令和3年の桜から)

  色々あって、ブログ更新できずにいた。折しも、パソコンの動作が極端に遅くなっていたことで、パソコンを使うことも億劫になり、そうしているうちに「はてな」の細かな作成要領も忘れていって、益々手がつかず。
 しかし、先日、パソコンは、メーカー修理に出し、相応の動作スピードも戻ってきたので、やおらブログに取り組むことに。しかし、写真の投稿の仕方等も忘れてしまって、マニュアル改めてひもときながら、ようやく一年半ぶりの更新。

 ブログ再開は、先ずは、目の前にあった桜の変わらぬ素朴な感想から。

 2021年のコロナ渦で迎える2度目の春。桜って、震災やコロナや、どのような状況下にあっても変わらず花を咲かせる。素朴に凄いと思う。もっとも、桜に限らず、早春の梅にしろ、5月のツツジにしろ、どのような災禍があろうと、花を咲かせていることに素朴に感動。

 1年前は、来年こそは、ゆっくりと花見と思っていたのに、叶わなかった。本当に来年こそは平穏であることを期待。

 

 大阪扇町公園の桜(つぼみ)
 3月17日の13時過ぎ、近くの事業所での会議に備え、扇町公園で時間調整。つぼみがかなり膨らんでいる。
 つぼみの向こうに見えるのは関テレの社屋。

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神戸の生田神社の桜
3月27日のお昼頃、神戸の開花は、関西の中でも遅れていた。東京や福岡では満開との報があったし、関西でも京都や大阪に比べて開花が遅れていたが、ようやく開花しだした。

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京都醍醐寺五重塔の桜
3月29日の午前、京都は既に満開とのこと。桜の名所の醍醐寺であるが、時期にかかわらず初めての訪問と思っていたが、西国33箇所の札所だった。なら、20年前くらいに参拝しているはずだが境内に見覚えなし。このような立派な五重の塔があったことも覚えていなかった😓改めて、観音様にお参りしたが、御朱印待ちの頂戴の列だった。

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 京都伏見の黄桜カッパカントリーの桜
 3月29日の15時過ぎ、醍醐寺の帰路に立ち寄り、黄桜缶ビールを購入。

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大阪府堺市の職場の桜
3月30日の昼休みころ、大阪は神戸に比べて満開が早い。

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 自宅近くの神戸妙法寺川の桜と須磨浦公園の桜
 4月4日の日曜日の夕刻。神戸の開花は遅かったが、もう、来週は散っていると思い、ジョギングを兼ねて、近隣の桜の名所へ。

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 神戸関帝廟の桜
 4月4日、あさイチで三ノ宮で散髪を終えた後、健康のため自宅のある須磨まで歩いて帰ろうと思い立つ。適宜の経路により西へ西へと向かっていたところ、県庁横を越えた下山手で関帝廟を目にしたので、立ち寄ることに。この時期に訪れるのは初めて、関帝廟にも桜の木があったのですね。

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 とりあえず、今年の桜について書き留めたが、過去のブログを振り返っていたら、2年前に、吉野、造幣局大阪城の桜について書いていた。本当に、あの頃のようなお花見が、来年はできるよう、改めて祈りたい。

 

 

 

 

 

 

定年後の住まい替え②(新居の検討)

  年齢を重ねるにつれ、若い時とライフスタイルや住まいに求める条件も変わった。定年退職して得た退職金と現自宅の売却金等をメインの原資とし、新しい場所の新築マンションへ引っ越すことに。人生最後の一大イベントとなるかもしれない、生活も家もリプレースのための売買手続などの記録。

    前回の投稿では現在の自宅の売却経過等を記事にしたが、今回は、それと並行して行っていた新居探しについて。

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新居探し

物件①手頃な価格、何故?結局はご縁なし

   チラシを見たり、不動産関連のウェブサイトをのぞいたりしていた。しかし、実際にショールームに赴くことは、営業担当者に纏わり付かれる煩わしもあって、余り足は運んでいなかった。

    とある日、市街地でオーシャンビューの格安新築物件があるとのこと。付近の相場より1千万くらい安い売り値。ショールームをのぞいてみることに。

    しかし、現地に行ってみると、確かに市街地にはあるが、臨海の工場が多い地域。建物の海に面したベランダ側は西陽の入る南西向き。最寄り駅からも遠くはないが10分程度はかかる上に、途上、広くて交通量の多い国道二号線を横断する必要もある。相場より低い売値はこうした事情だろう。しかし、1千万安いというのは、ある意味大きなインセンティブではあるので興味がないでは無かった。しかし、上述した生活環境等に奥さんのモチベーションは少しダウンの模様。

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物件②モデルルーム未開設、結局はご縁なし

   せっかくだから、新聞広告にも掲載されていたも付近の別の物件も見て帰ろうということになった。

    この物件は、市街地の便利な場所に建設予定の大型マンション。南側にはJR 、北側には地下鉄と私鉄の駅もあり非常に便利な立地。手の出せる範囲の価格であれば有力候補であると考えていた。

   ところが、現場に行ったところ、敷地に仮囲いをして着工はしているようだが、モデルルームが開設されていなかった。仕方がないのでチラシだけ貰って、改めて来訪することにし、今日は帰ろうということになった。

   マンションという非常に高い買い物をするのに、1日や2日で決まるはずもないはず、何度か色々なところへ足を運ぶことになるのだろう。と、このときは思っていた。

    しかし、モデルルームが開設していなかったということも、後から考えれば縁が無かったのかもしれない。

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物件③偶然?必然?唐突なご縁。

    帰路、国道二号線を西へ車を進めていたところ、国道沿いにマンションモデルルームが視界に。せっかくだから、立ち寄ってみようかということに。

    物件は、モデルルーム所在地ではなく近隣の駅近く。駅から徒歩3分程度、住宅地にある好立地。都市計画上、高層建物の建設は許されないので5階建ての中層マンションだった。

   最初に見た物件と比較して、販売価格は、立地等の条件の違いから1千万くらい高い。しかし、奥さんが気に入ったよう。しかも、その時点で既に3分の2くらいは売却済みとのこと。全館売却も近いという状況が心理的に背中を押したのか。思いもよらず、その日に購入内約まで行き着いてしまった。

    この時点で未売約の部屋タイプは、1階のガレージ・庭付きの部屋、2階の普通3L、4階の普通2L、5階のメゾネットタイプであった。このうち5階メゾネットは価格の点でも使い勝手の点において、また、1階の庭付きはプライバシー上に難がある点において、選択肢から外れた。そして、残りの2階2Lと4階3Lでは、価格は高いが、広さの点で4階3Lを選択することとなった。

    終の住処を決めるのであるから、先程も述べたとおり、色々と見て回り相応の期間がかかると思っていた。本当に思いもよらずだった。ただ、住まいの購入は、日用品等の買い物とは異なり、その時々の家庭や生活等の事情タイミング、千差万別の個々物件の状況等に照らしての買い物であるため、タイミングもあって、このような買い物となるのかもしれない。良いご縁であったと考えたい。

    入居は半年後の9月末とのこと。今年の夏も、とても暑い現在の自宅で過ごすのか等との思いがよぎったが、いずれにせよ、まだまだ先のこと。

    7月6日に入居説明会が、9月7日に内覧会があるとのこと、これらでさえ、まだまだ先のことと考えていた。

入居手続説明会

  7月6日土曜日11時から、三ノ宮の雑居ビルの会議室で。エレベーター内で多くの外国人と一緒になって何故かしらと思っていたら、隣の会議室では外国人留学生向けの就職説明会が行われていた。

こちらの説明会では、マンション販売会社、引越し幹事会社、電気ガス会社、インタネットとケーブルテレビの供給会社、浄水器会社、火災保険に係る保険会社、登記手続に係る司法書士事務所等の担当者が勢揃い。

   来場を求められた十数組の入居者が、十数卓の個々のテーブルに就き、上記の各担当者が入れ替わり立ち替わりに各テーブルを回って順次説明等を行うというスタイル。

数が多いので時間かかると思われたが、1時間半くらいで終了。小難しい話としては登記関係で、これまで経験がないケーブルテレビネットもよくは分からなかった。

内覧会

   9月7日の土曜日11時から。

   あらかじめ日程を知らされたときから、時期的に残暑厳しいときでいやだなと思っていた。ところが今年は9月に入って残暑どころか、この夏一番とも思える暑さ。冷房のない中でウンザリの感。

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   現地に30分前くらいの早めに到着。マンションの玄関ホールが受付で既に来場している人達も何人かいた。

   さて、内覧会で何をしたかと言えば、①設計変更箇所の説明等、②室内の設備等の取扱説明、③室内の不具合個所等の確認、④共用部の取扱説明等、そして⑤自室の採寸や確認等であった。以下、順に書いていく。

①設計変更箇所の説明等

    最初は、建築設計事務所による工事中に生じた設計変更の説明。ほとんどが、隣地や前面道路との兼ね合いの共用部の変更や、消防の指導に関する変更で、総じて細かいものばかりで大勢に影響はない。

   ただし、この説明に当たっている建築士さん、素人相手に事務形式的に早く済まそうとの感じがありありだったので、一球だけ牽制球を。2階の我が家のベランダに設置予定であった非常警報設備について、2階と4階は「消防の指導」により不要になったので設置しなかったとの説明。しかし、消防が、必要な防災設備がないので設置しろと指導することはあっても、余分にあるから取り除けと指導するはずはなく、単に取り除くことを了承したに過ぎないはず。それは施主側にすれば、経費が安くなるので取り除きたいでしょう。施主側の都合であって、「消防の指導」があったはずもなく、説明の仕方が不正直。しかし、その旨のカマシは入れたが、あって困るものではないが必需品でもないので了承はした。

②室内の設備等の取扱説明

   次は、施工業者に伴われて自室へ案内され、設備や建具の取扱説明がある。ただし、簡単なものはともかく、インターホンのような複雑なものや、これまで取り扱った経験のないものは直ぐにその場では理解することは難しい。結局は後日に渡される取説を見てくれということになる。

③室内の不具合個所等の確認等

    次は、施工業者立会いの下、室内の全般にわたって不具合や汚れは無いか等の確認。要するに完成引渡し検査なのである。

    今日の内覧会、不覚にもこの見地からの心積もりはなかった。業者の案内にも、この検査確認という重要な意味での説明はなかったように思える。もし、事前の心積もりがあれば、アレコレと考えてきたはずだったが。仕方がないので、目視と建具等の動作確認をして、何点か調整等をお願いするに終わった。

④共用部の取扱説明等

   まずはマンション玄関の入館時の鍵の操作。鍵穴に鍵を挿入する方法と、鍵穴下にあるタッチパネル部分に鍵をタッチさせる方法とのこと。引き渡され鍵6本のうち、3本は鍵穴挿入専用、残り3本が両方とも対応とのこと。

   次に宅配ボックスの操作。取り出すときは、鍵をボックスのタッチパネルにかざすだけ。以前に単身赴任中に住んでいた所では、ボックス番号が指定され、暗証番号みたいなものを入力したやに記憶しており、使い勝手は簡便に進歩している。

   宅配ボックスに荷物が入れられた場合には、宅配業者が郵便受けに連絡票を入れてくれ、また、自室のインターホンディスプレイに表示されるとのこと。

   次に郵便受ボックス扉の開閉はダイヤル式で、指定された数字を指定された方向に回して指定された位置に合わせることを繰り返してロック解除。これも、以前に単身赴任で住んでいた所と同じ。ちなみに、今回は左方向へ9を2回、右方向へ7で解除との説明を受けた。入居のときは変わっているのかしら。

    最後は自転車置場。これは1階の屋外駐輪場にサイクルラック(スタンド)が設置され、指定のラックに駐輪させる。マンション建物内部の一角に設置されると思い込んでいたが、屋外にあって上部に簡単な屋根が設置されているだけ・・・。これでは雨を完全には避けがたく、利用料(400円/月)を取る割にはイマイチの感。

⑤自室の採寸や確認等

 最後は自室内に戻って部屋や収納スペースの採寸。

 ところが、この日は猛暑。もしかしたら今年一番の最高気温の日の正午前後、冷房なしという状態での作業を余儀なくされた。もっとも、そのことを予想して、Tシャツに半パンという服装、首にはタオルを巻いて片手に扇子といういで立ちだったけれど。

 私が収容される居室は、北面西側の6畳間。収納すべき家具等は、机、プリンター置き台を兼ねた脇机、椅子、ベッド、テレビ、本箱。特に問題もなく収まるだろうと思っていた。ところが、事前に図面上でシュミレーションすると、なかなか簡単ではない。

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   上は私が収容される北西6畳間の平面図。実際に家具等の配置を考えてみると、先ず南側(図面下側)壁面はクローゼットがあるため、家具等を壁付け配置できない。また、東側(図面下側)壁面は玄関下足箱のスペースが部分的に部屋側に押し出しているため、やはり家具等を効率よく壁付け配置するのが難しい。さらには、上記下足箱出っ張り部の下横の部分はテレビがすんなりと収まりそうなスペースなのに、テレビ端子は真反対の図面で言えば左上にある。

   なかなか難しく、アレコレとメジャーを手に現場合わせしたが、結局は、ベッドは長辺方向は壁付けにしない。部屋の中央部に配置すれば、他の家具等がスンナリ収まることに。この様子は引越し後に写真を撮ってブログにアップします。

    さて、同じような家具等の収まりの問題は、奥さんによると、居間や4畳半の部屋にも同様の屈託もあるよう。家具や荷物も大幅に減らした積もりでも、楽観的にはいかない。

    この間、奥さんは、クローゼット始めとした収納の採寸や、カーテン屋さんに来てもらって、窓の採寸などもしてもらった。

    このようにして、汗まみれになりながらも、一応は作業を終えた。

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入居まで三週間

   さて、次はイヨイヨ鍵の引渡しを受け、引越し入居。引越日は9月28日、あと三週間。

   引越前の鍵の引渡日は9月26日の20時。ちなみに、鍵の引渡しは、この日の午後以降に時間を区切って順次2組づつしか対応できない、随時の対応しかできないとのこと。最初は16時と指定されたが、その時間には仕事があるので難しく、代わりの時間セットを求めたところ、20時しかないとのことだった。

    引越・入居については次回に委ねます。

    

定年後の住まい替え①(現自宅売却の検討)

  年齢を重ねるにつれ、若い時とライフスタイルや住まいに求める条件も変わった。定年退職して、退職金と現自宅の売却金等をメインの原資とし、新しい場所の新築マンションへ引っ越すことに。人生最後の一大イベントとなるかもしれない、自宅売買手続などの記録。

子育て時に購入した現在の自宅

 現在の自宅は平成9年に購入。公務員として就職後、地元神戸を離れ関東での勤務が続き、公務員宿舎住まいが続いていた。40歳くらいの頃に地方への異動を示唆された。子供は3人。今後は頻繁な転勤も予想される。子供に度重なる転校をさせることも不憫なため、父親である私の単身赴任をベースに地元に自宅を構えることに。それが、現在の自宅。当時は、経済的にも自宅購入は負担が大きかった。自ずと生まれ故郷の神戸市内の街中や交通利便な場所は求め得なかった。また、3人いる子供部屋数を確保するにはマンションでは無理があり、部屋配置にある程度の選択肢がある建売りの一戸建てとならざるを得なかった。結局のところ、最寄り駅は良く言えば郊外(はっきり言えば田舎)、駅まで徒歩20分近く、近くに文化施設や商業施設があるわけでもなく、さらには、列車の本数も多いわけではない。そんな自宅を30数年のローンを組んで購入した。

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 役目を終えた?現在の自宅

 それから20余年、子供はとうに巣立ち、夫婦二人だけの老後の生活を迎える。今の自宅は、駅チカではない郊外にあり、庭付き(小さいが)、2階建ての4LDK。庭の手入れ等にも手間のかかる一戸建て。そこで、今後の定年後の老後の生活を考えてみるに、

◯駅から近くないこと、現在はともかく今後は体力的に心配あり。

◯郊外(はっきり言えば田舎)にあって都心部から遠い。自宅や最寄駅近くには商業施設や図書館等の文化施設もなく、また、飲食店も多くはない。

◯急階段の2階建て、この点も、現在はともかく今後は階段が体力的に心配あるし、何より危険。これまでだって転びそうになったことが何度かあるくらい。また、2階建ては、掃除、洗濯物干しや取り込み等に手間を要する。

◯一戸建ての宿命だろうが冬は底冷えするし、夏の2階の熱気のこもる暑さは半端ではない。

◯庭の除草が大変。また、定期的な排水マスの掃除も欠かせない。

 ざっと考えてみただけでも、このようなデメリットが今の自宅にはある。今後の老後のライフスタイルには余り向いていない。叶うのであれば、このような老後のデメリットがない、マチ中で便利なところで余生を送りたい。このような素朴な思いが出発点。
 しかしながら、もちろん先立つのは資金。誰しもそうであろうが、ことは必ずしも簡単ではない。

退職金と自宅売却資金でマンション買えるの❓

 マチ中の便利なところにあるマンションを購入する等ということは、現役時代には、しがない公務員サラリーマンには宝くじでも当たらぬ限りは叶わぬ無縁のことと思い込んでいた。さて、定年退職して、退職金と自宅売却資金等を主たる元手にして、しかも老後の生活資金の貯えも考えた場合、果たして購入できるのだろうか?

 その元手。まずもって退職金。誰しも同じだろうが長年の公務員生活、それなりに山あり谷ありだったけれど大過なく勤めあげた。その結果として手にした退職金。多い少ないは言えばキリがないが、いずれにせよ、まとまった相応額が手に入るのはあり有難い。

 他方、築後約20余年の自宅。三人の子供が生活していたことや、もちろん経年劣化もあって、内外とも傷みが目立つ。こんな家が売れるのかしらと不安。そうでなくとも、築後20年を超える場合は、土地しか資産価値がなく、家屋は無価値でかえって解体費用を要してマイナスだとの記事を目にしたこともある。よくて数百万程度の売却資金しか得られないのだろう、と思っていた。
 ところが、結果的には嬉しい誤算に。土地だけでなく築後20年余の家屋も相応の評価を得て、併せて千と数百万円で売却が可能となった。 

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自宅売却の見込みは(ネットでの簡易査定)?

簡易査定

 住み替えを考えるまでは余り気にも止めなかった不動産関連のチラシ。幾つかの近所の不動産屋から下の写真のような土地や家屋の売却を求めるたりチラシが入っていた。近辺付近に果たして需要はあるのか・・・。 

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 また、不動産関連のウェブサイトでは、簡単に売却査定してもらえるサービスもある。この頃、購入したいと思う神戸市内のマンション物件も気に止めていた経緯もあり(新築物件の検討経緯等は後日に別途投稿予定)、早速、サイトのサービスを利用して簡易な自宅売却査定をしてもらった。
 そうしたところ、大手の不動産会社だが、頑張って営業すれば一千万円超程度での売却見込みもあるとのこと。二足三文(数百万円)かもしれないと思っていたのに少しは嬉しい誤算。退職金に加えて一千万円を超える資金があるなら、マンション購入見込みも少しは現実的に。

仲介と買取

   なお、査定を依頼して初めて知ったことだが、不動産会社に売却をお願いする方法には、「仲介」と「買取」とがあるとのこと。
 「仲介」とは、不動産会社に、買い手を探してもらい、買い手との形式的には直接の売買契約までを仲介してもらうこと。需要があれば基本的に実勢価格又はそれ以上で売れる。しかしながら、買い手が見つからなければ、期間も要するし、売値も下げていくことを余儀なくされる。この際、不動産会社とは、仲介を委託することの「媒介」契約を締結することとなる。
 他方、「買取」とは、不動産会社に直接買い取ってもらうこと。確実に、また、早く売れる。しかしながら、買取価格は、不動産会社が売り物にするためにはリフォームが必要となるため、その費用分をマイナスにした価格となる。例えば、仲介による売り値が一千万を超える物件であるとしても、買取だと、そこからリフォームに必要な数百万円を減じた買取価格となる。

自宅の売却査定(媒介契約)

売却査定

 簡易査定の結果で見込みも出てきたので、具体的な見積・査定を依頼することとした。不動産会社三社に見積を依頼。一社は上述のネットの簡易査定サービスで一千万超を提示した大手S社、後の二社は先程の写真にあるような売却を求める広告チラシを配布している地元のJ社とT社であった。

 結果から言えば、地元不動産会社の方が大手S社よりは高い売却査定額で、その差は選択の余地を与えないほどの開きがあった。

 また、二つの地元会社のJ社とT社について言えば、より地域に密着している(営業範囲がより広域ではない)T社の方が、具体的な地域の需給の具体的ニーズや情報等をストックしているため、より具体的で現実感のある対応であった。このため、この地域密着のT不動産会社に売却をお願いすることとした。

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媒介契約

 この際、T 社と仲介を委託することの「媒介契約」を結ぶこととなる。法律上この契約は三種類あって、不動産会社から説明を受けた上で.どの契約方法とするのかの意向を求められる。

 簡単に分類すれば、一社に専属に委託する場合(専任媒介等)と、複数社に委託する場合(一般媒介)とに大別される。更に一社に専属に委託する場合については、例外なく当該不動産会社が仲介しなければならない厳格な契約(専属専任媒介)と、例外として仮に売主が自身で買取主を見つけた場合は不動産会社を仲介せずに契約できる契約とに分かれる(専任媒介)。

 一般媒介契約は、複数の不動産会社の競争をあおって有利な条件となる場合もあるだろうが、複数社との連絡調整等に要する負担は、仕事を持っているサラリーマン等には少なくないと思える。

 信頼できる不動産会社なら専属でない普通の専任契約で差し支えないと思える。私の場合も、T 社自身の勧めもあって普通の「専任媒介」契約とした。T 社の話では専属専任媒介契約とする例は余りないとのことだった。

 なお、最初に三社から参考見積を依頼した際、大手のS 社だけからは媒介契約までを求められた。この場合は、もちろん一般媒介契約となる。

 ちなみに、下の写真は、T社と媒介契約後にネットにアップされた同社の広告上の我が家。

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 タイミングの良いことに、地元にマンションからの住み替えのため一戸建て物件を探しているユーザーがいるとのことで、早速、調整をお願いした。

売買契約

 1週間が経つか経たないうちに、買取希望のユーザーが家を見たいとのこと。T 社担当者と共に来られることに。日曜日の午後の予定となったため、前日の土曜日、庭の除草と樹木の剪定を業者に依頼、家内は家の中の掃除と床のワックス掛け。基本的に建物の本体に雨漏り白アリ等の本質的な欠陥がある場合はともかく、キレイ汚いは、売却後のリフォーム前提では売値には無関係であるとのこと。が、やはり、キレイ汚い等は買取希望者の見た目の印象面に与える影響を考えれば、やはり重要であるとのこと。

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 その後さらに、T 社担当者のほか、リフォーム会社を帯同して2度、内覧に来られた。それぞれ時間にして30分から1時間程度であった。

 結果として、T社に仲介を依頼してから1ヶ月ほどで売買契約に至った。

 売買契約書の作成は、買い主と売主が、それぞれ別途のときにT 社オフィスで説明を受けサイン等する。売主サイドだけで言えば、この際、不動産会社から家屋の細部の状態、備品の有無・状態等について、チェックリストのようなものに基づき質問チェックを受ける。買い主側にとって、家の内覧だけでは分からない細部の確認であり、当然の手続だろう。我が家で言えば、例えば、門扉の両扉の噛み合わせが悪くなったり、風呂の窓のルーバのハンドルが折れてしまっていたり等、多々あった。後で無用のクレーム騒ぎになるのも嫌なので、細大漏らさずお伝えした。

 このようにして契約に至ったが、もちろん資産売却など経験のないことであり分からないことだらけで、もう少し時間も要すると思っていた。ところが、幸いにも主観的には驚くほど早く、また、好都合に決着できたと感じた。通常だと、どれほど期間を要するのか分からないが、買い主さんにも何かしら契約を急ぐ事情があったのかもしれない。

 さて、この間、並行して新居マンションの購入手続も進めていた。この記録は次の投稿に委ねたい。

 

定年後の北アルプス登山

一家総出の北アルプス

 定年前後から、当たり前ながら年齢を重ねるにつれて体力気力の低下が気になり、特に高山などへは今のうちでないと行けないかもしれぬ等と思ったりする。そんな思いで富士山に登ったのが60歳のとき。

 北アルプス表銀座の縦走等も、今のうち、元気なうちに行けたら等と思っていた。山好きの長男と昨年来そんな話をして、半ば冗談混じりで来年夏に行こうかとも話をしていたら、長男が真摯に覚えていてくれて、燕岳スタートの登山を企画してくれた。ところが、奥さんまでもが思いもよらず私も行くと。しかし、彼女は、これまで六甲山が一度、富士山が一度だけくらいで、縦走は無謀だし本人も自信なしとのこと。

 そこで、我々夫婦と長男次男の四名での山行。燕岳の登山と燕山荘宿泊の上で下山、長男だけは常念岳まで縦走するということで決行。

燕岳登山口の有明荘へ(8月9日)

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 山の日の前々日に当たる8月9日に明石を出発。本格的なお盆帰省シーズンの前であったので大きな渋滞に巻き込まれることもなく、夕刻には安曇野有明荘に到着した。

 しかし、夏山シーズンの真っ只中、高い人気の燕岳、登山口の駐車場は前夜中には満車になってしまうとのこと。車は今のうちに登山口駐車場に移動させておくことが望ましいとの宿スタッフのアドバイス。第一から第三まである登山口駐車場のうち、その時点で既に登山口に近い第一は満車、有明荘すぐ裏にある第三駐車場に車を移動。

 さて、この有明荘、登山前夜の宿泊地として最適であることは言うまでもないが、宿の温泉もなかなかのもの。露天風呂でモンキー君🐵たちと遭遇したこともあり、とても良い思い出となった。

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燕岳登山(8月10日)

登り

 燕岳は多くの人が有益な山行記をブログにアップしておられる。私の記録は、拙劣で恥ずかしながらであると思うが、一応はブログに記録を残しておきたい。

 有明荘での朝食は6時から、食事を済ませて6時40分に有明荘を出発した。

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 昨夜の有明荘スタッフの話によれば、今日の燕岳は絶好の好天に恵まれるとのこと。確かに夏空広がる好天だった。

    有明荘から登山口の中房温泉まで徒歩10分、登山届を提出しトイレを済ませて登山口を出発したのが7時5分頃だった。

 以下、第一ベンチを経て第二ベンチが8時20分頃、ここまでは特に早くもないが順調。

 しかし、この後、奥さんにバテが来て、ペースが緩やかにダウン。休憩も多く取り、富士見ベンチが10時頃、合戦小屋が11時頃、ここで40分くらい休憩、最終的に燕山荘にたどり着いたのが12時50分頃だった。

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 燕岳に登るのは二度目だが、合戦小屋までは、ひたすら樹林帯を単調に登り続ける登山道。

 おまけに、時間の経過と共にガスって眺望は全くきかない。富士見ベンチでも、富士山はおろか何も見えなかった。この点は、前回の登山時と全く同じだったので、この山の特有の天候かもしれない。

合戦小屋

 バテた奥さんから合戦小屋まで「後どれくらい」との質問を何度か聞きながら、登り続ける。やがて、後10分、後5分の表示も出てきた。荷揚げケーブルの滑車の音も聞こえてきている。もうすぐ。ここでは、やはり定番のスイカ🍉を食べ、休憩も多めに取ることとした。

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 合戦小屋を超えると、森林限界を迎え、樹林は低くなり(もっともガスで眺望はきかない。)、高山植物も目立ちはじめ、少しは気持ちを和ませてくれる。

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 さて、そうは言っても、合戦小屋から燕山荘まで、すぐに到着という距離でもない。

 バテた奥さんから、またもや「後どれくらい」との質問を何度か聞きながら登り続ける。

 前回燕岳を登ったときも、燕山荘がある尾根までは雲だらけで全く眺望はきかない状態だったが、尾根に建つ燕山荘に着くと、尾根を挟んだ反対側の西側は晴れ渡りアルプスの大展望が開けていた。今回も同じようになることを内心切に願っていた。

燕山荘到着

 燕山荘へ到着間際になって、雲に霞んではいるが山荘の姿が視界に。

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   そして尾根にたどり着くと、西側にアルプスの大パノラマが開けていた。登り続けてきて本当に良かったと思える瞬間。

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 合戦小屋から燕山荘まで、結局は1時間余りを要した。

 早速、燕山荘にチェックイン。山荘スタッフによれば今季一番の混み具合とのこと。山荘玄関から幾つもの宿泊棟を通り過ぎ、幾つもの階段を登り、たどり着いたのが最奥部の新館2階。一畳二人のスペースとのこと。富士山の小屋並み😵

 さて、取り急ぎは昼食。楽しみにしていた生ビールとカレーライス。

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 ただ、このときの生ビールが、後で燕岳山頂への往復で少しこたえる原因となったかもしれない。

燕岳山頂へ

 昼食後、山荘に荷物を置いて燕岳山頂へ向かった。燕山荘から燕岳頂上までは見通しがきき、目標ははっきりしている。写真は燕山荘から望む燕岳だが、見てのとおり安曇野側からは雲が湧き上がっている。

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 山頂へは、ずっと直射日光を浴び続けることとなり、往復の1時間で予想外に日焼けしてしまった。やはり高地の紫外線は強い。

 そして、暑さだけではなく、燕山荘までの行程ではなかった軽い息切れも。後で、長男は頭が痛かったと聞いた。二人は昼食時に生ビール🍺を飲んだのだが、やはり高地、酔いの回りも早く軽い高山病(あるいは軽い熱中症)だったのかもしれない。高山での油断は禁物。

 さて、燕岳からは槍ヶ岳がよく見える。下の写真は、燕岳イルカ岩と槍、そして高山植物の女王コマクサと槍。いずれも撮りたかったショット。

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 そして、山頂。

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御来光(山の日の8月11日)

御来光

 山荘寝床の一畳二人はさすがに窮屈。富士山のときも、寝るのではなく身体を横たえて休息する。そんな思いで横になっていた。それでも、ウツラウツラだけど寝ては目覚めはの繰り返し。午前3時ころに起床。寝床では窮屈で着替えもできないので、リュックを取り出し、階下の談話室で着替え。そこには、何人かが窮屈を避けて寝具を持ち出し寝ていた。

 着替えを済ませ、ヘッドランプをつけて野外に。こんなにあるのかというくらいの満天を埋め尽くす星、星、星。この絶景は写真にうまく撮影できないのが残念。

 4時頃に寝床に戻ると奥さんが起き出していたので、夜空を見に再び野外へ。しかしながら、4時を過ぎるど東の空が本当にうっすらだが明るくなる。そうすると、そんなウッスラさでも夜空の星は姿を消してしまった、残念。

 そこで、御来光を待つことに。今日の日の出は東京で4時56分。そうすると、5時過ぎくらいか。

 そして、雲海の中から日の出。それを眺める燕山荘の宿泊客と、槍ヶ岳のモルゲンロート。

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無事下山

 御来光を拝んだ後、5時から朝食をいただき、出発することに。

 常念岳まで縦走する長男を見送った後、6時半から下山開始。昨日は全く眺望がきかなかった安曇野側もよく見える。さすが山の日なのか、下山者も多いのだが、登ってくる人たちも多く、随所で渋滞になった。しかし、それでも、中房温泉の登山口には10時15分くらいに到着。下山後は、有明荘の温泉で汗を流し、安曇野の蕎麦をいただき、当日の宿泊地の松本へ。この時点で、同行していた次男は行きたい所があるとのことで別行動。

馬刺し、山賊焼、大雪渓

 この間、縦走中のはずの長男から下山中との連絡が次男にあった。事故ったのではなく、宿泊予定の常念小屋も混んでいて一畳二人だとのこと。それを嫌って、一の沢から下山することにしたそう。

 そこで、夕刻に我々夫婦と長男は、松本駅前で合流。居酒屋を兼ねた蕎麦屋で打ち上げを兼ねた夕食。この居酒屋「和利館」、最初に覗いた店が満員で入店できずに、たまたま通りの対面にあったもの。しかし、蕎麦だけでなく居酒屋メニューも豊富。店員の接客、店の作り等の雰囲気も和みがあり、旅情があってよかった。もし、単身赴任地なら馴染みにしそうな店だった。松本名物の馬刺しや山賊焼き(鶏のから揚げ)をつまみに地酒を飲んだ。この地酒は「大雪渓」という銘柄で、何気に頼んだのだが、辛口であっさり、主観的にはかなり美味い部類に入る酒だった。

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筋肉痛と思い出と

    太もも始めの足の筋肉痛はのこったが、いずれにしても、無事に楽しく登下山できた。

    前回の燕登山は日帰り登山だったが、今回は燕山荘宿泊、御来光拝観、また大パノラマをゆっくりと楽しむこともできた。さらには、今秋に初マラソンに挑戦するところ、山行は長距離走と同等の練習効果があるとのこと、この点でもよかった。

    63歳での山行だったが、また来年もと思う良い機会だった。奥さんは懲りたため二度と登らないと言っているが・・・。 

 

 

定年後ならでは勤め帰りの文楽人形浄瑠璃

 

 

天神祭の夜の文楽観劇

 勤め帰りに大阪日本橋にある国立文楽劇場文楽を観劇してきた。

 上演時間も午後6時半から8時までと、大阪市内の勤め人なら無理もなく負担もない時間帯だった。

 花キンでもない普通の平日の時間の使い方としては、近年はやりの夕活ではないけれど、有意義であったと感じた。

 劇場は、千日前通りと堺筋の交差点の北東すぐのところでミナミの繁華街の一角にあり、場所がら、観劇前後の飲食も楽しめる。

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ただし、この日が天神祭の日(8月25日)とは知らずに予約したため、帰路の電車の混雑を心配したが、花火大会よりは早く終わったので杞憂で済んだ。

 ただ、この時間帯の上演は、例年サマーレイトナイトショーと銘打ったこの時期だけのようであり、そのことが少し残念。

文楽は面白い?楽しい?

 さて、平日の勤務後の有意義な時間の使い方と言うには、肝心の文楽が面白くなければ、観劇が楽しくなければ意味がない。当たり前だが。

 しかし、これが夢中になるとまでは言えないけれど、存外、面白いし楽しく、はまってしまった。定年後に色々な初めてのことを経験する機会を得たが、文楽だけは定年前からの趣味として続いている。

 まずもって、語りや三味線は、なかなか力強くて迫力がある。物語りの渦中に追い込まれていく感じがあり、これはライブでないと体感できない。

 また、人形の動きも、より人間らしく見えるように工夫して遣われているだけでなく、場面によっては歌舞伎等の人間の役者では不可能な動きも入ってきて、迫力あるだけでなく、ときに妖艶さも強調されている。

 例えば、この日の演目「国言詢音頭(くにことばくどきおんど)」でも、大阪に単身赴任中の地方の侍が、入れあげていた遊女に小馬鹿にされたことに逆上し、何人かを刀で斬り殺すというストーリー。被害者の首が切り落とされたり、胴体が真っ二つにされたり、頭部も縦割りに真っ二つに切り落とされたりする場面があるが、これらなど、人による芝居では不可能。もっとも、いささか滑稽ではあったが、それはそれでの見てのお楽しみ。

国立文楽劇場のホームページからの引用「国言詢音頭(くにことばくどきおんど)」の 八芝初右衛門

 しかし、何より思うのは、観劇中も、観劇後の余韻に浸っているときも、伝統芸能だから、演目のストーリーやセリフの昔の言葉使いはもちろん、劇場の雰囲気や、観劇全体を通しての様々な細々とした動きやら手続やらが非日常で現実を忘れさせてくれる。

 そこが、今でも劇場に通っている理由かなと思う。

文楽との出会い 関西人なら近松知らんと

 文楽を見ることになった端緒は他愛ない。若いときから目にしていた大阪梅田のお初天神通りのアーケードの看板等で、歴史上高名な近松門左衛門が関西の人で関西を舞台にした物語りを書いていると知って、関西人としては、いつか曽根崎心中などを読まねばと思っていたから。

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  そのようなことから、思いたって劇場に足を運んだのは10年前のこと。当時は東京赴任中だったため、場所は半蔵門にある国立劇場

一番最初のときは、チケットを予約せずに劇場に赴いたが満員札止め。当時の感覚では、「エッ、なんで、嘘やろ」という感じ。そんなに人気があるとは思ってもいなかった。そのときが5月公演だったが、同公演のチケット予約状況を確認すると、期間中の土日の公演は全て満席売り切れで、改めて驚いたと共に文楽の初観劇は9月の公演まで待つことを余儀なくされた。

結果的に分かったこと、今でもそうだが、東京はチケットの売れ行きが非常に早く、土日の公演であれば販売開始後の1〜数日で満席になることが少なくない。大阪も、東京ほどではないにしても土日のチケットは売れ行きが早い。いずれにしても、熱心なファンが少なくないということだろう。

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劇場に行こう 

さて、劇場に行って観劇すると言っても、分からないことだらけ、あるいは分かっていることなしという状況。入門書として購入したのが「劇場に行こう  文楽にアクセス」という本。主要な演目の写真とあらすじ、文楽の色々な基本情報、大阪・東京各劇場の案内などが掲載されている。劇場の案内は、初めての観劇だけに様子も分からないので重宝、各演目の紹介も写真が大きく多いので分かりやすい。その後の公演観劇前なとに見るためのガイドブックとしても役立っている。

定年後の人生初マラソン

フルマラソンを定年退職後に初挑戦することに

 人生初マラソンとなる神戸マラソンの出場が決まった。期せずしての感は少しあるが、恵まれた機会。せっかくだから11月17日までの数ヶ月、トレーニング、時間や気持ちの持ち方、必要としたアイテム等についてブログに記録しておきたい。

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 三度目の三年連続の申込での初当選。定年退職直後の一昨年から申し込んでいたところ、これまでは落選続き。例年の競争率が3.7倍くらいなので確率的にも今回の当選可能性は無いではなかった(今年は結果的には約3.9倍とのこと)。この歳にして「期せずして」の人生初マラソン。が、自らの意思で申込をしたのだから。
 思うに、定年退職前、長年にわたる東京赴任中に毎年のように東京マラソンを申し込んでいたが長年にわたり落選続き。高い競争率だから仕方ないにしても、定年後にこちらに戻ってきてからの神戸マラソンも落選続き。意地と惰性と慣習で申し込み続けていたが、当選するものではないとの思いが定着、その間、年齢を重ねるにつれて運動量もメッキリ減っていたこともあった。要するに意識の点でも体力面の点でも、フルマラソンを走るということが現実的ではなく他人事だったから、やはり「期せずして」走ることとなったとの思いが拭えなかった。
 とは言いながら、東京とか神戸とか、普段は走ることのできない都会の街中の風景を目にしながら走ってみたいという気持ちがあったことも事実。やはり、高い倍率を乗り越えての当選は喜ぶべきこと、完走目指して頑張ろう!
 そして、せっかく得た貴重な機会。どのような紆余曲折があるか、本番で完走できているかどうか分からないが、当日を終えるまで、途中の経過等も含めてブログに記録することに。 

神戸マラソン当選前夜(6月17日)

 抽選日前日の6月17日(月)、東京にいる息子が岡山出張のついでに帰省し、家内と三人で夕食を共にした。息子は、若干オタク気味にランを趣味としており、出張時にもシューズやウエア携行して毎日のランニングは欠かさない。このときもそうであった。

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 話題となったのが神戸マラソン。息子も神戸マラソンに申し込んだとのことで、二人して当選して走って打ち上げできれば良いね等と話をしていた。息子は、フルの経験もあり、3時間代のタイムで走れるとのこと。他方、私は、走れる身体作りから始めなければならない状態、目標は制限時間内の完走。基本的な構想としては、何とか半分以上の25キロくらいまでは走りとおし、残りを制限時間内に歩きとおすしかない。その時は当選前で、まだ非現実的な他人事としてそんな話をしていた。

6月18日(火)神戸マラソン当選の報

 6月18日(火)、仕事中に息子からラインで連絡が入る。抽選外れましたとのこと。私の方は何も結果がメールされてこなかったが、帰宅してから、申込をしたラン情報サイトのマイページを確認すると何と当選。息子に当選の旨と、昨夜の作戦どおりに完走完歩できることを目標にトレーニングを開始する旨を連絡。
 実は、ランニング自体は若いころからの趣味で、15年ほど前には幾つかのハーフも走ったことがある。しかし、その後は、土日に歩くような速さでのジョギングをするくらいで、特に勤務先が遠くなった今年の4月以降は余り走ってはいなかった。しかし、もう本番まで5か月、夏というトレーニングには厳しい期間を挟むこともある。早速、次の休みから走ることを決意。
 いずれにせよ、定年後に取り組んでいるTOEIC試験等をはじめとして、チャレンジできることが多くなることは高齢対策として悪くない。やるぞ!

練習開始

 早速、その週の休日から練習開始。近くのため池の土手上にある周回コース。播州はため池が多い。一周が1.3㌔。4周で5㌔余、8周で10㌔余、ため池だけど距離の確認には良い練習場だ。

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 非常にゆっくり、だが、最初の土曜日の朝に5㌔走り、翌日曜日の朝には10㌔完走。最初にしては上出来。その後も、6月、7月と、土日にこの距離を走り続けている。上腕部に装着するスマホホルダーも調達した。中島みゆきユーミン等を聴きながらジョグ。現在のところ、10㌔は1時間15分くらい。序盤なので上出来でしょう。暑い夏場、無理をせずに、ジムのランニングマシーン等め利用しながら、しばらくはこの距離を続けて、秋になれば距離を伸ばしていこうとの思い。

 ちなみにスマホホルダーについて。以前に使用していた同形式ホルダーと比べると、収納部は大きさに余裕があって出し入れに苦労することもなく、スマホだけでなく定期入れやイコカ等も一緒に入れることができて便利。また、上腕への装着時も、ベルトの長さに余裕があるので、あらかじめベルトを輪っか状にしてからでも装着できて余り不便はない。こうしたアイテムも日々改善されているのだろう。

 この間の6月下旬、香港旅行に出かけたが、香港でも、朝の海岸沿いプロムナードを走った。ただし、香港はむし暑くて大汗。ちなみに、上記のスマホホルダー、パスポートがピタリのサイズ、香港旅行ではパスポート入れとしていた。

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 ランニングシューズの新調

  ランニングシューズも、これまでは店頭に並べてあるものを適当に買っていたが、専用というか初心者が完走するのに相応しいシューズを購入しようとの思い等が脳裏をよぎる。
 そこで、7月になって、神戸元町のヤノスポーツ に。この店、私が子供のころは総合的なスポーツ店でしたが、今はランニングに特化されている。店員さんに、初マラソンで完走が目標であることを告げ、勧められたのが下の写真のアシックスのシューズ。「GT-2000 7」という型番。9,999円。アシックスの広告を見ると「多くの初心者ランナーをフルマラソン完走に導いてきた」シリーズの最初バージョンだとのこと。キャッチフレーズまるごと信用。よかった、よかった。まだ履いていないのでレビューは後日。

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[アシックス] ランニングシューズ GT-2000 7 [メンズ]【Amazon.co.jp限定カラーあり】 イリュージョンブルー/ブラック 27 cm

 また、シューズのほか、完走という目標達成のため、タイツ、ソックス等もおいおい買い揃えたいと考えている。

今回はここまで。